【レンタル布団・貸し布団】金剛・富田林 道端布団店

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『賞金はでるの?』

今年も北海道100kmの季節がやってきました。


昨年参加したときの感想を思い起こしてみました。

私は、年二回100kmウォーキングに参加しています。
やっぱり、参加したことない人に聞かれるのは、
『なんで100kmもあるくの?』
『賞金はでるの?』
『何時間かかるの?』という言葉です。
も私は、その場所にそこにいる人にしか分からないものがあると思っています。

北海道での大会に、長男高校二年との一緒に歩きました。
学校や塾では、教えてくれないものを子供に伝えたいと思っています。
あきらめないこと。
信じること。
人を助けること。
感謝すること。
自分を愛すること。
仲間を助けること。
人が生きていくうえで大切なものを体験してもらいたいと思います。
それは、無口でいつも自分をうまく表現できない長男高校二年と
一緒に参加した100km歩こうよ大会 in 摩周・屈斜路でした。

スタートは、朝の午前七時ちょっぴり冷たい小雨。
愛知県三河で100km歩け歩け大会に参加したとき、
参加者の誰か言っていた言葉、まさに『恵みの雨』だった。
簡単にゴールしては、感謝、感動、感激が生まれないからだ。
午前七時スタート 果てしない大空と広い大地のその中を歩く。
ちょぴり曇りが、心地よい。
緊張と楽しさのスタートでした。

100km大会初参加の長男が途中挫折せずに、
弱音を吐かずにゴールすることができるか、
人に感謝ということを体で覚えてくれるかこれが出来れば、
彼の人生に大きなプラスになると信じていました。
そんな中、第1チェックポイント 9kmに到着。
まだそんなに汗もでてないが、サポートの方が用意してくれた
チョコレートを頂く、普段どこにでも売ってるチョコーレートなのに
とっても美味しく感じました。
隣を見ると息子も、相変わらずの無表情でチョコレート食べている。
(息子は、朝が弱く。いつも妻に30分がかりで起こされています)
このあたりは、屈斜路湖の周りで、
歩く道は、舗装されていないので歩く人の脚にも、とっても優しく思えます。
伝説の恐竜クッシーは、見ることができませんでした(笑)
第2チェックポイント 17km
第3チェックポイント 25km おまんじゅう ウィンナーを頂き、
ありがとうございました!
まだまだ元気!
息子は、 体育会テニス部で鍛えている自信があるらしく、
歩く速度は、たぶん時速6km以上だったと思います。
でもこの時、過去2回のサポート経験をしている私には、
一抹の不安がありました。
前半スピードを出している参加者は、必ず後半に疲れがでて
リタイアしたり、故障をする方が多かったので...
このとき、息子のスピードについていくのがやっとだった私を
なんども振り返り、「大丈夫なん?」と言ってくれたとき、
少しずつ大人に近づく息子をみてうれしく思いました。
もう子離れする時期なのかも...。

長男に疲れは少し見えましたが、
無事に第4チェックポイント 36kmで豚汁 おにぎりをいただきました。
そして第5チェックポイント 41kmを無事通過した後、
私の悪い予感があたる。
息子と二人で、スタート地点から歩いてきましたが、
単調でどこまでも続く直線、スタートから私の前を歩いていた彼は、
徐々に私の後ろに下がってきてしまう。
これをなんとか乗り越えさせたい。
これを乗り越えることで彼が、
これからの人生、毎日の積み重ねが人生を豊かにすることを
学んで欲しいとこのとき強く感じました。
疲労と睡眠不足からか、
ついに彼の口からは、「ちょっとだけ休憩していい?」という言葉がでました。
すこしずつ、うつむきがちになる長男。
なんとか彼の気分を前向きしたい。

そのとき、私たち二人のすぐ後に
大会主催の会社(北国からの贈り物)の新入社員の男性が(Yくん)現れました。
その男性(Yくん)と歩きながら話す長男にちょっとだけ笑顔が戻りました。
辛いとき、仲間がいる大切さを彼が理解できたかは分かりませんが、
彼の歩く速度が戻ったのは確かでした。
でも私には、この先油断できないものがあることを知っていました。
それは、摩周湖への上り坂でした。
車で上っても、かなりの上り坂で、しかも今まで歩いてきた以上の
長い上りの直線です。(これが100kmを完歩する最大の難関)
その上り坂の前に、第6チェックポイント 51km
長男の大好きな暖かいお蕎麦(摩周そば)を頂きました、
このお蕎麦が彼にパワーを与えてくれるのを願いました。
そして、最大の難関摩周の上り坂へ挑みました。
この上り坂の前に、どれだけの体力を残しておけるかが、
この大会の100kmのポイントだと私は考えていました。
そうだ!一緒に歩いてくれた北国からの贈り物の男性(Yくん)と長男を
一緒にゴールさせたいと私は、それだけを想い、
どこまでも続く、長い長い坂を3人で登ってきました。
登るにつれて、濃くなる霧。さすが霧の摩周湖。
しかも霧だけでなく、大粒の雨も混じってきました。
登っているうちに、もう明かりがないと登れない状態になりました。

決してあきらめないこと。
途中で投げださないこと。
仲間を信じること。
それを私の背中で伝えること。
そして、遙かなたに第7チェックポイント 61kmの明かりが見えました。
多くの大会をささえてくれた仲間がいる。
そして地元の方が、かに汁とお弁当を用意してくれていました。
かに汁を作ってくれていた地元の方から、
昨年サポートで参加した私のことを覚えていてくれて
「今年は、息子と一緒かい、良かったね!!」
暖かいカニ汁とお弁当で、心も満タンになりました。
いよいよ、摩周湖展望台をあとに、
電灯がひとつもない真っ暗な道へ出発でした。
このとき、新しく一緒に歩く仲間(元気なヤクルトおばさん)が1名増えました。
(夜道はあぶないので。)
この元気なヤクルトおばさんが、めげそうになる私たち3人に
大きな勇気を与えてくれました。
ヤクルトおばさんの人生経験や子育てのこと、
親子で参加した私にとっても勉強になりました。
そして、摩周湖をくだり始めて
第8チェックポイント 67kmまでもう少し、
登山でもそうですが、上り以上に下りが足やひざに
大きな負担がきます。
息子と途中から一緒に歩いてくれた男性Yくんにもかなりの疲労が、
見えていました。二人ともかなりのスピードダウンでした。
そんなとき、私がもっとも信頼している100kmサポート仲間が
第8チェックポイント 67kmで心からのサポートをしてくれました。
もう疲労と睡魔で長男の体は、限界だったと思います。
そんな彼に暖かい言葉と丁寧なマッサージを。
このとき、私の頬を涙がつたいました。
体は雨で冷たくなって疲れていましたが
心はとっても暖かくなりました。 ...ありがとう。
仲間に心から感謝しています。
こんな仲間を長男にも見つけて欲しいと心から思っています。

そして、まだまだ続く長い下り坂の途中、
第7チェックポイント 74kmに着きました。
長男の体は、さらに限界に近くなっていました。
でもまたこの地点でも丁寧なマッサージや
暖かい言葉をもらい、再び勇気と元気をもらいました。
人は、一人では生きていけない。
諦めなければ夢は、叶う!
彼には、伝わったでしょうか?
これからの人生を見守っていきたいと思います。
そして、何度も疲れて、あきらめようとした
夢のゴール80kmがついに現実のものに。
一緒にゴールを約束した4人でゴールをしました。
息子に一緒に暮らしていても見たことがない笑顔がありました。
それは、子供の頃なんの不安も迷いもなかった頃の彼の笑顔でした。
そんな彼に笑顔をくれた大会の方に、
一緒に歩いてくれた方に、
大会支えてくれたサポーターの方に、
心からの応援をくれた地元の方に、
そして、わざわざ空港まで迎えにきてくれた妻に、長女に、次男に、
家で私達の帰りを待っていてくれた両親に、
貴方にありがとう。